納税者が応援したい自治体を選んで寄附ができ、地域の名産品などの返礼品も受け取れる制度として人気の「ふるさと納税」。 実は、令和8年(2026年)10月1日から新たなルールのもとでの運用が始まります。
今回の改正は、寄附を募集する自治体だけでなく、返礼品を提供する「事業者」や、実際に寄附を行う「寄附者(納税者)」にも影響を与える内容となっています。直前になって慌てないよう、あらかじめポイントを押さえておきましょう。
現在、ふるさと納税の募集費用(返礼品の調達費、ポータルサイトの手数料、送料など)は「寄附金額の50%以下」と定められています。
しかし、自治体間での返礼品競争が過熱し、地場産品とは言い難いものが提供されるケースも見受けられました。そこで、返礼品競争の過熱を抑え、本来の目的である「地場産品の活用」をさらに促すことを目的に、ルールの厳格化・透明化が行われることになりました。
自治体に残る寄附金の割合が引き上げられます 募集費用の割合が引き下げられ、最終的に自治体に残る寄附金(寄附金活用可能額)の割合を「60%相当以上」にすることが求められます(※令和11年9月30日までは段階的な経過措置があります)。
「地場産品」の基準が厳しくなります 製造・加工品等の返礼品について、「価値の過半が区域内で生じていること」の証明や公表が必要になります。また、合理的な理由なく一般販売価格より高額な価格で自治体へ納入されているものは、返礼品として認められなくなります。
【事業者(返礼品提供者)への影響】 返礼品の価格(付加価値)について、区域内で生じていることをきちんと説明するための資料準備などが必要になり、事務コストが増えることが見込まれます。
【寄附者(納税者)への影響】 自治体に残す金額の割合が増えるため、「これまでと同じ寄附額なのに返礼品の質や量が下がる」、あるいは「同じ返礼品を貰うために必要な寄附額が上がる」といったケースが想定されます。
ふるさと納税で税金の控除を受けるには、原則として確定申告、または「ワンストップ特例制度」(※5自治体以内の寄附などの条件あり)での申請が必要です。
ある調査によると、ふるさと納税を利用している人の4人に1人が「寄附金控除の手続きをしたことがない」というもったいない現状もあるようです。最近ではオンラインで簡単に申請ができるようになっていますので、期限内に忘れず手続きを行いましょう。
※本記事は、令和8年6月1日現在の情報に基づいています。実際の制度運用にあたっては最新の情報をご確認ください。